夢十夜(https://and.noor.jp/e/yonaga/21/)に参加させて頂きました
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網膜に嫌われる現象
悪夢のトリミング方法忘れた
しばらくきみの夢には行けない
落雷を染める漠の群れ
なじみのない焔の微睡み
いっそ夜空の遮断機を落とせたら
うまれたときからまぼろしだった
黄昏を星の目覚めと呼ぶなよ
みたび星座を射落とせば
十かぞえたらノン・レム睡眠
幽かな正夢の息遣い
今この血脈を整理していた
よく見てて銀河の運命線
ルイボスティーに浮かべる午睡
ほつれても月影
信号ひとつ罪ふたつ
あくる日きみは立秋を手に
過剰運命接種症
龍神の背に新月あり
椅子の上の失恋
つまり春にも寿命が来たの
枯れた星座はよく燃える
はやくわたしの運命を切り落として
語り尽くせたら楽園じゃない
背骨と共に夜を手放す
貸してた永遠捨てといて下さい
アメニティ・エメラルドムーン
どうか奇跡を綴じないで
カーテンを留めるだけの憤怒
童話を食べても朝にならない
おとといのランチデザートログ
爪痕>汗疹=熱/消える→去る
ひとつの誓いを持てぬ民
博愛に懲りて深海に墜つ
極楽から金星まで
くちびるの春にふれさせて
遠ざかる幼さの死相
柘榴の花を散らした生贄
星の水晶体が割れた
悪夢の町から滅びはやってくる
喪服の彗星を数えてた
腫れた夢では明日にゆけない
罪織りの烏
おなかの黄色はやわらかい
しろくなめらかな私たち
鳳凰の背に透明の足跡
海流にきみは絆された
捕食者に苗を与えるな
簡単なこと、わたしは眠る
たくさんの魚を招いた
パステル・カラーの夜食
楽園の声は大きくあれ
ダメです全部言ってください
いつまでも綿菓子から逃れてて
すぐ言葉と夢を織るひとびと
蛍雪をむすぶ星座線
雪原よりも恋の蹄
飲んで忘れて恒星になろう
飛んで地を裂く望遠鏡
きっと土星が観測地なら
送り火を束ねる人
さんざん新芽を星屑にしておいて
牙無き箱庭の死
二次会にまぼろしを選ぶ
失言ばかり吊らないで
礼拝と笑顔13g
星が生るまえ/朝露を崩すあと
納品しました永遠を
かつて地殻は花園だった
煮て焚いて春枯れ
シャーレを咲かせるな
論理をリボンにしたせいですか
深海の星は肉食
漂う夢は心音のかたち
花かんむりの生まれ変わり
みちゆく鳳凰のはばたき
月の視線を振り切って
イヴは人間アダムは猛禽
かみさまの指を避けたひと
鍵盤でない背骨が憎い
組んだ劫火の黄金比
遺灰にキスをしないように
私を積む君は裁決者
罪を炙るな脆くなる
地層の翳りに恋ひとつ
朝に疑う処無し
遠吠えを辿る独り
車庫と恐竜
蒸留酒の朝霞
ますます星は騒がしい
酩酊で瞼を縫う
流星を目尻に入れるな
生え代わる琥珀の夢
煉獄に投げて砂糖菓子を拾う
摂取千度をエナメルと呼んで
あなたを隠すための虫歯痕
地獄がきても光は起きない
海流に乗って祝福は広がっていく
ふたりきりでは見れない現
予約専用まぼろしフィルター
透徹の月は無垢を食べない
星の母の重み体験ツアー
入道雲に虹の群れ
風はきみの嘘だけをさらってゆく
かつて初恋を夏空にふりまいた
たったひとつを辿った星座
月より先に私を手放せばいい
さて星を繋ぐのは終わったかい
n回目には太陽系が落ちてくる
涸れた夜には箱庭がふさわしい
くるしみの隣を選ぶひと
次の破滅は月面にある
きみの裏側は六割の真空
呪いより幻をかけてみて
運命を縒ったこれが命綱
来年は新月を食べに行こう
骸骨みたいな無音
短編小説みたいな満月
最後だけ魚になろう
勲章として夜明けを頂戴
歴史の足跡を見ませんでしたか
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