崩壊へのX(http://and.noor.jp/e/yonaga/23/)に参加させて頂きました
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北極星をはこぶクオリア
うつつでなくて童話のような
かつてお前は煉獄を手放した
インク石と星座と夜明けと
ほつれた指じゃ終われない
海鳴りあるいは既知を喰う
怪獣の譲歩
因果を編んだの、レエスの格子
本は琥珀で眠るもの
憂いを並べたきみの寝床
傾いたアストロラーベのなりゆき
異国にすてた咲きかけの冬
放課後の空をすばやくたゆたう
疼くかたちのさよならが青
カルテに書けない運命は赤
いつかの断片かなたの永遠
炎に生まれた者のパライソ
うつくしくなる秋の毒
火星に嫁ぐ私を見ないで
今際の呼気
ホットケーキに星が降る
鱗と交互におちる花
重ねて綴じる夏たちの殻
遺書にも友が有るならば
咆哮に塗布
後ろ手に隠す鍵とかなしみ
化石の夜は明けないし
いとけない幸いでくるしめ
臍に春
薄闇仕立てのシュガーコート
かがり火を食む国の成り立ち
いばらの他に変わらないもの
星の残骸たちの讃美歌
熟れた災い未来の真下
かすかに透ける人の街
息の出来ないみなが母
宝石と番う雨のこと
泡沫よりは滅びを選ぶわ
神の絵空事に触るな
凍星たちのふるまい
(あなたという星の呼吸を観測出来るならば踏みしめる土地のかたちは問わない)
帰れやしない場所の筆跡
花芯に災いあり
わたしの掬った水平線
歴史と共に生きた文字
なつかしむような朝じゃない
いいえ吉兆がほどけることはありません
だって血脈に触るから
望まれたように死ぬのやめます
嘘つきの黒を投げ捨てて
飲んで吐いて楽園
燃え盛る孤独の皿
みんな消えてよひかりごと
走って飛ぶから夢は散る
場末の真夜中
たったのひとつ口にして
いくつ別れを清めても
てのひらふたつに花は咲く
譲れない人を数える夢
愛してるって溺れながら言って
満ちてゆく罪全てがお前
夜を希釈する過ちの数だけ
全ての祈りが去ったあと
瓦解していく約束の土地
郷愁を殺めた薔薇ばかり集めて
うつくしさを選ぶから春が遠ざかるのに
どんな歴史がきみを寝かしつけるというの
月のかんばせを写しとる
創痍座
創世神の火入れ
半分熟した日輪を割りひらく
きみの友達は発酵してる
綺麗に食べたら美味しくなれない
平行世界の地球みっつめ
かみさま全て咀嚼したい
黄金郷の蜜溜り
溢れる前の光を掬う
山盛の白もひたひたの黒も有難迷惑
極彩色の甘さなんていらない
幸せを氾濫させてね
私たちハッピーエンドに向かったまま倒れ伏す
踏み出した一歩を過ちだと嘆く神々ばかり
どんなみちゆきを進んでも花になる
全ての歴史は地に刻まれた
幕を上げるのも下ろすのもお前のゆび
覚えてなくとも忘れてやらない
蜜蜂と共に踊る魔法
口に出せない春の名残
とうとう愛しく成り果てた
永劫回帰の響きが恋しい
剥製の夢がはがれるとき
たましいなんて軽いだけ
エスプリばかり飾っても
ノックしてお別れの銃口
昨夜語った凶器がすべて
滅入った時に選ぶ災い
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