とても使いづらい
あさばえの性に交わる死臭がひとを正しく狂わせます。
錆びた金槌がおふねを漕げば針の筵はほどけるようです。
暦を知らない染色体は世界を無視して今日もお仕事。
どろどろ、ずるずる、どくどく、こぷり。
産声の死をひとが捕らえても断末魔にはなりえないのに。
かんざしの鈴とひえひえの息がゆるり眠気をかみころします。
冬の雲たちは恥ずかしやがりで夜のお胸に抱かれたがりで。
落ちる花とは踊れぬけれど、「やさしい火がこぼれるまぶた」と灯る睫が私をみちびくから。
ああほら今宵も、ごきげんよう。
冬のお月様はサファイアでできていたらいいのになあ。
思うことがあったりなかったり。
それは雪がぽろぽろ泣く日で、同時に風がけらけら笑う日で。
そういう時に限って星はエメラルドだったりするから。
ままならないわとモミの木が呆れてルビーの明かりを探しに行く。
愛の樹の枝を手折ります。
恋の小川の水を捨てます。
私の心を蝕む婦に少しばかりの誇りを持ちます。
皆が称える頂の夢はメッキ剥がずとも布切れなので、時代遅れの拳銃を。
安寧の地と折れた油菜。
夢見た海に朱鷺の尾羽。
亜音速なる炎につつかれ、
落涙せざるは簑と週末。
忘れよ、蠢け、喚くな大盃。
皆々様ならお帰りさ。
架空職業
定理調律師
正夢回収班
流星助産婦
ハッピーエンド研究室員
来世案内人
星座専門医師
パペットレンジャー
春先案内人
宵闇調合師
色眼鏡修理人
ビックリ箱調教師
カナリアボイス・インストラクター
箱庭専属宝石商
赤い糸電話設営局
極楽浄土建設監督
地獄地質学者
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